No.367
2026.01.20 メモと日記,考え事 編集 BlueSky favoriteいいね | [[LIKE_COUNT]] thank you
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遺書を作ろう2026(死ぬ予定、なし)
みなさんは、カレー沢薫先生の漫画「ひとりでしにたい」をご存知だろうか。
独身ドルヲタの鳴海が、イケイケだった叔母の風呂場での孤独死を契機に、
どうやってひとりで生きてひとりで死ぬか向き合う様をテンポ良く面白く描いた講談社の漫画である。
https://comic-days.com/episode/139336863...
途中、鳴海は那須田というひと癖のあるエリート(24歳)に惚れられるものの、
理解あるカレにすることもないので安心して楽しめる漫画である。
鳴海が自分の生きる道を歩んでいく様に勇気をもらえる。
一方で、独身で人生におけるあまりに覚えのある描写や、
これから私に襲いかかるであろう悩みたちに、しっかりと食らっている。
※以下、紹介する作中のセリフは要約して記している
「女性の方が長く生きるというデータに甘えて、お母さんがお父さんより先に死ぬ可能性を考えていないですよね?」
私は実家暮らしなのだが、母が先に亡くなり父が遺った場合は間違いなく確実に実家を出るだろう。
何を隠そう九州血統の実家である。母は謙遜するが、九州出身の母は家事・家庭管理へのこだわりが凄い。この家は母の万全の家事・家庭管理を中心に回っている。
父は契約や細かい類は読めないし、誤読も激しい。女が動いて男は何もしない、そういう価値観が直近まで無意識にこびりついていた。
ここ5年でようやく改善されつつあるものの、母が先に亡くなったら、私が引退した父の世話をすることになる確率が80%くらい残っている。20年、30年も続くと私の人生への影響が大きすぎる。
私が実家暮らしをしている理由の一つは、将来的な父母の施設を少しでも支援するためというのもある。
しかし、父はいまだに施設に行ってもいいと断言したことがない。(母は絶対施設がいいと言う)
いやっ、まあ、そうでしょう。父が母より先に死んだ方が楽である。
「父の方が長く生きること」ではなく「母が先に死ぬこと」という言い回しもまたぐっさり刺さるのである。
父が生き残ると労働というコストがかかることが目に見えている。
その裏には、現在母の労働というコストが支払われているにもかかわらず、だ。
自分の持つこの悪魔みたいな考えが、オブラートもないまま目の前に突き出された気分はなかなか厳しいものがあった。
それほど描写がリアルで真に迫っていて、面白い漫画である。
※父をフォローしておく。
この九州価値観のおかげか、男は家族に家を与え家族に金を出すもの、という価値観を反発なく持ってくれていた。そのおかげでとてもコストの高い進路を選ばせてもらった。
しかも、高圧的で恩着せがましい性格もなく、教育においては放置であった。
良し悪しは置いておいて、お金を黙って出してもらったことにはとても感謝している。
まあ、宝くじの当選やら引き出し放題のATMと何が違うかと言われると、まだ答えはない。
この後の父との生活で見つけようと思う。最近は姪が来た時によく世話をしてくれており、感謝している。
※「ひとりでしにたい」はNHKで綾瀬はるか主演でドラマ化されたが、漫画がおすすめである。
30代後半社会人女性(ドルヲタ)の肩身の狭さや恥ずかしさ、言い換えてしまうと「キツさ」を、
綾瀬はるかのようなボケた様すら愛らしい女性が演じることは無理があったと思う。
そんな「ひとりでしにたい」に影響されて、私もひとりで死ぬ準備をしている。死ぬ予定はない。
ひとりで死ぬというのはなかなか難しいのだ。
たとえば今唐突に私が死んだら、諸般の手続き・死体処理(葬式)・遺品整理を「もちろん」母が行うことになる。
父母が亡くなって私が本当に独居になり死んだ時には、姉、ひいては姪がその役割を担わなければならない。それはひとりでしぬことではない。
ひとりでしぬ、とは死後までひとりで片付けて、最小限の迷惑で死に、そして私に思い出を持ってくれる人が、
その思い出に思いを馳せることだけに集中できるようにすることだと思っている。
そのためには、故人となる私のある程度の下準備、遺志という名の指示が必要なのである。
だから、ある程度の年数で定期的に書き換える前提で、遺書を作っていかねばと考えている。なのでこうしてたまに書くことに思いを馳せている。
たとえば、死んだら誰に連絡するか?
高校の友人とよく遊ぶ友人には連絡するとして、SNSはどうするか。見られたくないしなあ。会社やバイオリン教室も連絡先に入れなければならない。
あ!みなさんへ。この個人サイト(&てがろぐ)はクレカが死んだらサーバー契約が1年内に切れるので、消し飛ぶ。
更新なくしばらく経ち、突然404を出したら死んだということです。これは皆さんへの遺書。よし。
金融資産はわかりやすいとして、私の所持している遺品はどうするか?
高くて実用的なものはそのまま使ってもらった方が便利だろう。売るのも面倒だろうし。本の類は興味がなければ捨ててもらって構わない。
私の持ち物で一番高いものはなんだろうか。Mac Miniかとも思ったが、近いうちにバイオリンになるかもしれない。
そうしたらバイオリンの売り先も書かなければならないな。
おひとりさま信託のようなものを使った方がよいのだろうか、と思うくらいしっかりと生前整理に向き合ってみたい2026年である。
……
さて、ここで、「ひとりでしにたい」の描写を持ち出してハードな内面を晒す。生々しい話である。
・子供がいる方に多く残すのは当然じゃないか。
・その不平等性を、理性では納得したとしても、兄弟より愛されていなかったという気持ちで残ることがある
・生きているうちに遺産相続関係は全部整理しろ
「ひとりでしにたい」の鳴海には弟がいる。弟には子供がいる。姉である鳴海とはなんとなく折り合いが悪い。
最新話付近では、弟の第二子発覚を発端として、鳴海の父母と那須田の間で死後の遺産相続分与の議論が起こる。
そこで、鳴海の父母は弟に多く残すのが筋という。平等に扱うべきだと那須田が(なんで那須田が?)鳴海の父母に訴えかける(鳴海不在)
私と状況が全く同じである。私には姉がいて、姉には娘がいる。
いや、私も理性では姪のために多くの遺産を残すべきだとわかっている。
鳴海とは異なり、私は姉より学費がかかっているし、10年弱少ない生活費で実家暮らしをしているので、その点から言えば姉に多く残してトントンかもしれない。
が、やっぱりうまく平等を感じる様相で遺産を整理して欲しいのだ。
姉はけっこう利他的な人間で、私を尊重してくれるため、そこまで不平等なことを企てないだろう。
私も姉が私の人生におけるひとつの要所であることを認識し、大切にしなければという意識は高い。
しかし、ここ3年話していない義兄がなかなか読めない。義兄にも姉がいるらしいが姉弟仲が異常に悪く、ほぼ縁切状態で兄弟に対する印象が悪いらしい。
しかも厄介なことに、金融関係で相続担当である。知識で勝てるわけがない。
まさかないとは思いたいが、姉の知らないうちに姉家族に有利な条件で相続が終わったら、けっこうしっかり後悔する気がする。
利益/不利益という実利的な面以上に、親の死後の整理において私が不出来だったことに気づいた時、精神的に相当引きずることは明らかだ。
だからちゃんと私が把握しているうちに、そして両親の意識がはっきりしているうちにやり切りたいのだ。
実家に暮らしているからわかるのである。
父の頭が回らなくなって短気になってきていること、母の身体が思うように動かなくなってきていること。
父の気が少しずつきくようになったこと、まだ丁寧に使い方を説明すれば母は現代利器を自分なりに使いこなせるということ。
「子育て後」の状態にある我が家は、大人同士だからこその面白さがあり、しかし確実に昔とは同じようにいかなくなっていき、見据えなければならない未来も見えてしまっているのだ。
死というものがとても現実的な時間に訪れることになる両親を死と向き合わせる過酷なことだとわかっているが。
わたしがひとりでしぬために、そのためには私も私の死を見つめ、両親に背中を見せなければならない。
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